2014年6月18日水曜日

『昔の日々』明日から大阪公演!

『昔の日々』明日から大阪公演です!

現在、仕込み中!

先ほど舞台確認しましたが、
劇場の特性上、張り出し舞台面が
東京公演より低いのです!

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでは、
『昔の日々』を、更に密な空間でお楽しみいただけます。


©源賀津己

舞台奥のセット、近くでご覧になりたい方!

バックステージツアー付きチケットをご購入いただいたお客様限定で、
6月20日(金)13時公演終演後、
6月21日(土)17時公演終演後にバックステージツアーを予定しております。

2014年6月12日木曜日

『昔の日々』イベントレポート!

本日で東京公演のすべてのイベントが終了しました!
以下、ブログ筆者のレポートです。

6/7(土)17:00公演 演出家デヴィッド・ルヴォーによるアフタートークショー

この日は、デヴィッド・ルヴォーさんによるアフタートークが行われました。

ルヴォーさん曰く、戯曲は川のようなもので、普通は戯曲の筋道をつなげる「橋」があるのですが『昔の日々』という戯曲は、その戯曲の「橋」を取り除いてしまっているのだそうです。それは、写実的な絵画に対するピカソに代表されるキュビズム(立体主義)のようなものだとか。

『昔の日々』とは、それぞれ都合通りに記憶している過去が、現実に追いついてくる話。
過去を必死で押し戻そうとしても、いつか必ず過去は現実の私たちに追いついくる。

ルヴォーさんは稽古のとき「今あなたはここにいるのか?」と必ず聞くのだそう。たとえ身体がそこにあっても、意識がそこにないと、そこに「いる」ことにならないからだそうです。

20分程でしたが、演出家アシスタントの薛珠麗さんの通訳の素晴らしさも相まって、
非常に内容の濃いアフタートークでした!

6/8(日)13:00公演 演出家デヴィッド・ルヴォーによる公開ワークショップ
 

デヴィッド・ルヴォーさんのワークショップを終演後に特別に公開!
参加俳優は、ルヴォーさんに「事前に何をするか知らされてないのに、参加してくれた勇敢な4人」と紹介された太田緑ロランスさん、矢崎 広さん、瀬戸さおりさん、入野自由さん。
実は制作スタッフ陣にも何をやるかは全く聞かされておらず…(ボールを二つ用意したのみ。)

《キャッチボールをしながら相手の名前を呼び、毎回相手に与える作用を変える!》というエクササイズから始まりました。簡単そうでかなり難しそうなエクササイズ。

次に、《誰も言語を辺境の地からやってきた人と、その人の通訳という設定でスピーチ》といったエクササイズ。

また、《前提がない質問(オープンクエスチョン)ではなく、《前提のある質問》をして、相手はそれを受け入れ即座に返答するというエクササイズがありました。
例えば、「奥さんはお元気ですか?」という質問は、相手に妻がいるという《前提》があります。
「奥さんいらっしゃいますか?」は《前提がない質問》(オープンクエスチョン)になります。
役者さん4人からは様々な質問とその答えが飛び出しました。

その後、役者さん(A)の後ろの別の人(B)がその人(A)の手となって手を動かし、その手の動きに合わせてAさんは会話する、というエクササイズなど!(写真はその模様)

もちろん全て即興で行われました!観ていて、こうして「役者」が生まれるのだな、と実感しました。

「役者」は時に孤立してしまうが、相手がいてこそ「芝居」が成立し、そこに人物「生きている」こととなるのだそう。そして、「芝居」は、相手がいる方が簡単なことが多いのだとか。

ルヴォーさんは、人間は皆、「片翼の天使」("Angel with One Wing")であると仰っていました。
舞台では、観客の皆さんが片翼になるのです。役者と観客の皆さんがそろうことで一緒に飛べるのだそう。素敵ですね!

最後は、劇場全体が温かい空気に包まれました!
ルヴォーさん、終了後も参加してくださった4人の役者さんたちのことを、非常に褒めてらっしゃいました!

6/11(水)14:00公演・18:30公演 6/12(木)18:30公演 バックステージツアー

 

バックステージツアー付きチケットをご購入いただいたお客様限定で、舞台にお上がり頂き、役者の目線で舞台を体感できるスペシャルイベント。世界的演出家 デヴィッド・ルヴォーの世界を表現する舞台セットを、肌で感じて頂ける貴重なツアーとなりました。

まず、スタッフによる舞台セットに関する説明があった後、参加者の皆様の質問タイム。舞台監督や舞台スタッフに「これは何を表現しているのですか?」「後ろのセットはどうなっているのですか?」といった様々な質問をされる参加者。

その後、いよいよ舞台上の見学ツアーへ。実際に、先ほどまで役者が立っていた場所で、セットを間近にご覧いただきました。参加者には、「見えない細部にまで、こだわっている」といった驚きや「舞台上からだと意外と劇場が小さく見える」といった発見があったようです。

大阪公演では6月20日(金)13時公演終演後、6月21日(土)17時公演終演後にバックステージツアーを予定しております。(チケットのご購入はローソンチケットへ)

2014年6月8日日曜日

やがて訪れる『昔の日々』(Old Times)

初日があけ、3日目が終了。
明日は休演日です。

終演後、劇場出口に〈『昔の日々』をご観劇されたお客様へ〉という
演出ノートの一部をお見せするチラシを置いています。
お読みになりたい方だけ、お持ち帰りください。

ただ、これは決して「正解」を提示するものではありません。

100人いれば100通りの解釈があって然るべきですし、
正直、筆者自身は昨日舞台を観て、
上記の演出ノートに書かれたこととは違った考えを持ちました。


 

難解。

確かに『昔の日々』は、
瞬時に「解せる」ものではありません。

しかし、思えば、
何事にも正しい解答などないのです。

「解らない」、「未知」であることこそ
世の中を彩り豊かにしているのではないでしょうか。

〔一寸先は闇〕という危さこそ、
人生の面白さであり、
それを『昔の日々』は提示してくれている、
そんな気さえするのです。

デヴィッド・ルヴォーさんの
公演プログラムの寄稿文お読みになられましたでしょうか?

The past is yet to come.
(やがて訪れる過去)

そう、過去はやがて訪れるものなのです。

『昔の日々』を観劇したという《過去》が
お客様に《追いついて》きたとき、
そこに何らかの気づきがあったら幸いです。

それは明日かもしれないですし、
10年後かもしれない。

それって素敵なことですね。

明後日も劇場でお待ちしています!

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日) 

2014年6月5日木曜日

プログラムについて!!

公演プログラム(パンフレット)について



以前少しお伝えしましたが、

プログラム(パンフレット)にはデヴィッド・ルヴォーさん撮影のお写真掲載致します!!

デヴィッド・ルヴォーさんの視点の稽古場をご覧頂けるのです!

これ以外にも、
伊藤雅子さんセット模型写真。前田文子さん衣装デザイン画を掲載。

そして!!

デヴィッド・ルヴォーさんと

宮沢りえさんの対談佐藤友紀さんの対談など、非常に盛り沢山の内容です!!!

お楽しみに!!!
 
舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日) 

2014年6月4日水曜日

創作の現場!

舞台稽古。

ずっと見ていたいぐらい興味深い創作の現場。

幕開けから、鳥肌がたつほど…
そこは不穏で妖しい世界。


日生劇場の客席


役者さんだけでなく、

スタッフ全員が、
デヴィッド・ルヴォーさんを信頼し、
その期待に応えようとする姿。

その素晴らしいチームワークを見ているだけで、
素敵な舞台ができること、確信します。

全員が自信を持ってお届けするため、
明日も稽古に励みます。
 

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年6月3日火曜日

シアターゴーアー(theatregoers)の皆さん!日生劇場は…小さいです!

「日生劇場では大きすぎる」

よく寄せられるご意見です。

もちろん私も最初にこの話を聞いた時
「日生劇場って日比谷の!?あの日生劇場ですか!?…大きくありませんか!?」
って思いました。

そこで、ハロルド・ピンター作『昔の日々』(Old Times)の初演の劇場ってどんな劇場なのか調べてみると…

ウエストエンド(ロンドン)初演
1971年6月1日初日
オールドウィッチ劇場 Aldwich Theatre
客席数:約1,200席
昨年、Top Hat The Musicalが上演。

ブロードウェイ(ニューヨーク)初演
1971年11月16日初日
ビリー・ローズ劇場 Billy Rose Theatre (現・ネダーランダー劇場 Nederlander Theatre)
客席数:約1,232席
ディズニーのミュージカルNewsiesが上演中。

ウエストエンドやブロードウェイの劇場って、ミュージカル専用劇場ではありませんもんね…

日生劇場の客席

実は、本公演では日生劇場を1,000席以下にしています!
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでは800席以下!

あれ…小さい。

東京と大阪のシアターゴーアー(theatregoer)の皆さん!
日生劇場、そして梅田芸術劇場シアター・ドラマシティは小さいですよ!
(ウエストエンド・ブロードウェイ比)

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年6月2日月曜日

"Remarkable"なセット

本日、劇場仕込み!劇場にセットが!!

ルヴォーさんが劇場でセットをご覧になって一言:
"remarkable..."

久しぶりの辞書コピペ...
研究社 新英和中辞典
remarkable 音節re・mark・a・ble 発音記号/rɪmάɚkəbl|‐mάːk‐/
【形容詞】 (more remarkable; most remarkable) 
1a注目すべき,驚くべき. 
b【叙述的用法の形容詞】 〔+for+(代)名〕〔…で〕目立って. 
2非凡な,すぐれた,珍しい.


これも計算なのか...
日生劇場と非常にマッチしているのです!!

ルヴォーさんも思わずウットリしてしまうセット!

いつもブログでは、自分の語彙にはない言葉を使ってきておりますが、
劇場でセットを見て、私が発した言葉は以下の二つ:

ヤバーい!

すごーい!

内心:
「ルヴォーさんが言ってた、
[見ただけで『わー』ってなるセット]って、このことかっ!!!」

わっ!あと10分で退館時間!
明日も楽しみです。


舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)